糖尿病患者セルフケア支援ツール活用プロジェクト糖尿病患者セルフケア支援ツール活用プロジェクト2

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活用・活動紹介

2018/11/21

東北慢性疾患看護研究会で研修を実施しました。

2018年11月17日 岩手県立大学アイーナキャンパスでの東北慢性疾患看護研究会において研修をさせていただきました。お忙しい中、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
<参加してくださった看護師さんの感想・意見>
・患者さんの強みを見つけるためには患者さんと様々な会話や質問等が必要になるが、内容を整理して聞き取ることで、私自身が患者さんと一緒に、この部分が重要だから聞いていると整理しながら聞くことが出来ると思いました。先の見えないあいまいな会話ではなく、同じ方向を向くことが出来ると思いました。
・患者の出来ているところをみると心掛けていますが、忘れてしまいついつい出来ていないところに目がいきがちになる自分もいます。内省できました。生活していることはセルフケアできていることだと再認識しました。
・日頃、直接糖尿病患者さんに関わる機会がないため、実践に活かすのは現実的に難しいが、他の疾患で入院している患者さんで糖尿病を患っている方は多いので、今回学んだ視点は活用できると思いました。実習指導で受け持った患者さんに関わるので、学生と一緒に、セルフケア能力の視点を重視していきたいと思いました。
・とても興味深く、また、分かりやすい研修をありがとうございました。このツールは以前からずっと関心を持っていました。実際に学部の4年生の実習でも活用させていただき、経験の少ない学生も患者様のセルフケア能力について系統的に情報収集できること、また、このツールを使用した面接を行うことで患者様自身が自身のセルフケア能力について考えることが出来ることを実感したところです。日々学生の実習指導に当たる中では、看護学生に患者様のセルフケア能力を評価、理解してもらうための教育的なツールとしても活用できるのでは・・?と個人的に思ったところです。
・セルフケアを維持することは難しく、1つ1つの因子を振り返りながら支援の視点と役割を整理する機会となりました。
・セルフケア能力の各項目(〜力)の視点と各セルフケア能力の関連がとてもよくわかった。「糖尿病とともに自分らしく生きる力」が「自己管理の原動力」に繋がっているという説明があり、ご本人の意思や主体性を重視し、引き出しながら望む方向で生活できるよう支援するスキルが看護師に必要だと思いました。

2018/11/21

中国医科大学第1病院で研修を行いました。

 日頃糖尿病患者さんの看護に携わっている看護師の方々を中心に参加していただき、糖尿病セルフケア能力の8つの要素の概要(清水)と具体的な活用方法(吉田)を説明した後、中国での糖尿病患者さんの状況をご紹介いただき、ディスカッションを行いました。

2017/6/23

第22回日本糖尿病教育・看護学会学術集会で交流集会を行いました.

台風通過中にもかかわらず,ご参加くださった皆様ありがとうございました.
交流集会当日に配布した資料です.

2017/6/26

セルフケア能力測定ツールを活用した支援の例

以下は第3段階で実際にセルフケア能力測定ツール(69項目)を使用して援助した時のものです.
1回目の結果では,「ストレス対処力」「サポート活用力」も高く,また,「身体自己認知力」「自己管理の推進力」もそれほど低くない状況で,糖尿病と診断されて2カ月であったけれど,ご自分の糖尿病を受け止め,自己管理を実行していこうという意志が感じられました.HbA1cも6.8%と悪くなかったのですが,「知識獲得力」が低いことから,実行するための知識が十分ではないとご本人も感じられていることが伺えました.そして自ら看護師に自己管理に関する質問も投げかけてこられる方だったので,その質問に答えながら,知識を提供しつつ「応用・調整力」を高めるための支援を行う方向で関わっていきました.

それから約半年後に2回目の測定を行うと「知識獲得力」「応用・調整力」「モニタリング力」が高まっていました.結果を一緒に見ながらAさんに感想を聞いてみると「自分なりに糖尿病をみつめて、素直に、勉強して、食事のことをやっていてこういう結果がこういうこと。これに関してはその時は真剣に答えましたけど。その時はあー、そうなんだと思いました。今日やったら、何か随分違っていたので、高くなったんだなと思う。」「こういう結果が出てよかったです。自分で自己判断はできないじゃないですか。こういうのをやってもらわないと。だからよかったです。へこまないでよかったです。」とおっしゃっていました.
1回目の時に,「知識獲得力」が低かったので,その理由を聞いてみたところ,合併症について「自分はあまり知らない」「合併症のこと。年齢が高くなるにしたがって、なるんじゃないかなって心配があります。」と話してくださり,ツールを使用することでBさんの心配が把握でき,知識提供につなげることが出来た.ツールの結果だけでなく、患者がスコアの結果や質問項目に関して何か言ったとき、それに関する理由や詳細をたずねることが理解を深めることに役立ちました.

約半年後,2回目の結果を見ながら, 1回目との変化を聞いてみたところ,「ああ、ありますね。あんまり気張らないっていうか、自分であんまり続けられない無理なことはしないんですね。」「たぶん自分の生活が忙しくてだんだんそう考えるようになったと思います」(どこが一番かかわりましたか?)「ここがモニタリング力」「あとから思い起こして考えるというのは常にあるようになって来ました。でも忙しくなったので、全体的には細かく見ていない」「張り詰めた気持ちはなくなった。前はやってやるぞーと思っていた。孫のために元気でいたいという気持ちがもっと強くなっている。全部きちんとは忙しくて出来ないけれども、あとから、正しかったか考えるのは前よりもするようになった。」「(メリハリをつけて、抑えるべきところを抑えられるようになったのでしょうか?)それはそうだと思います。」と話しておられました.

セルフケア能力の測定は患者さんの自己評価によるものなので,余裕をもってやれるようになったことを「前より自己管理出来ていない」と評価し,得点としては,下がってしまう場合もあります.得点の変化を見ながら,その理由を聞くことで,Bさんのようにモニタリング力を活用しながら,自分の生活にあった自己管理をしつつ,Bさん自身が望む生活を送れるようになってきていることが見えてきます.
1回目の結果を見て,全体的に低く,看護師は、糖尿病の基本的知識やモニタリング能力が低いため、Cさんは、血糖値やHbA1cの値の意味が分からず、自己管理の効果を感じられていないので,医師の勧めにも関わらずSMBGを行わなかったのではないかと看護師は思いました.項目を一緒にチェックしていくことで,看護師は自己管理の状況を理解することが出来ました.看護師は、血糖値やHbA1cの値の意味を説明、C氏に食事を変更するなど新しいことにチャレンジして、一緒にその新しい自己管理の効果を確かめてみようと提案した。しかし,その後の関わりの中で,Cさんは「やりたいと思うことがない」、「日々の生活の中に楽しみがない」という話し,一見明るく見えるCさんですが,【糖尿病をもちつつ自己実現をする力】が低かった理由に改めて看護師は気が付きました.

約半年後2回目の測定は,医師から腎機能の低下が説明された直後で,さらに医師からの説明を聞いた妻からおこられ、そのことでC氏の表情もかたい状況だったので,1回目よりさらに自己評価は下がった結果となりました.生きがいや自己管理へのモチベーションが高まっていない状況で,自己管理の行動変容だけを迫っても,Cさんはさらに追いつめられるだけだろうということを,2回の測定結果が看護師に教えてくれていました.

同時に,測定を機会に,振り返ったことに端を発して患者と看護師がやり取りする中で、今まで自分が考えたことや思っていることを吐き出したり、患者自身が会話の中で疑問に気づきそれを看護師に尋ねることが出来ました.一朝一夕に解決を見出すことは難しいかもしれませんが,一見明るそうに見えるCさんの奥底にある心情を理解し,寄り添いながら関り続けるための大事な機会だったと言えます.

2017/6/26

セルフケア能力の要素を活用した病棟での事例検討

研究メンバーである吉田さんは,このセルフケア能力の8要素を活用して,病棟で事例検討を行う試みを研究的に行いました.詳細はこちら(http://medicalfinder.jp/doi/abs/10.11477/mf.7002200059)です.

事例検討は,3つのステップで行いました.ステップ1では,事例検討での指針とするセルフケア能力の要素について研究者の事例と資料を用いて説明を行いました.そしてステップ2では,入院中の糖尿病患者さんで事例検討を行い,その際には,参加者全員が発言できることやセルフケア能力の視点から発問を等々を意識して,ファシリテートを行いました.さらにステップ3では,ステップ2の約1週間後に同じ患者さんでその後の変化を中心に事例検討を行いました.

この事例検討に参加した看護師の方々にその後インタビューを行ったところ下記のような意見がありました.


[対象理解の広がり]

(教育プログラム前後の自分の変化を尋ねると)どうしても,どうして?とか,なんで?と思って.もう,その,できひんのやろうみたいなの   をやっぱ.心の中では,一番最初に思うので.でも,患者さんのマイナス発言かなと思うことでも,頑張ってることがAさん(A施設の事例検討対象患者)の事例で,あっ,こんなマイナス発言やのに,こういうふうにも捉えれるのかって」
「私達,すごいできることよりも間食してるとか運動してないとかできない所をすごい見がちなので,できるほうの力っていうのを見るっていうのは,すごい勉強になった」「これ(セルフケア能力の要素を)使ってこんな力がいっぱいあるって分かるのは,すごい良いなと思いました」「本当にこの人は,これもできる,これもできる,って考えたらすごいあった」
(教育プログラム前後の自分の変化を尋ねると)どうしても,どうして?とか,なんで?と思って.もう,その,できひんのやろうみたいなの   をやっぱ.心の中では,一番最初に思うので.でも,患者さんのマイナス発言かなと思うことでも,頑張ってることがAさん(A施設の事例検討対象患者)の事例で,あっ,こんなマイナス発言やのに,こういうふうにも捉えれるのかって」

「私達,すごいできることよりも間食してるとか運動してないとかできない所をすごい見がちなので,できるほうの力っていうのを見るっていうのは,すごい勉強になった」「これ(セルフケア能力の要素を)使ってこんな力がいっぱいあるって分かるのは,すごい良いなと思いました」「本当にこの人は,これもできる,これもできる,って考えたらすごいあった」


[対象への援助方法の明確化]

「(駄目なところはちゃんと訂正しないといけないんですけど,その人を受け入れるところから,始めるのも大事かなと思いました」「(皆で患者さんの全体像を話し合い,その人が明確になってきたことで,その人に)どう,何をするべきなのかっていうのまで話し合えたと思う」

「(教育プログラムの前後のご自分の変化を尋ねたところ)情報のとり方.患者さんにどういう情報を聞けばいいとかそういうことを先輩とかの意見とか聞けたので変わった」


[看護実践の変化]
[看護実践の変化]

「(教育プログラム前後の自分の変化を尋ねたところ)糖尿病患者さんの入院を担当した時に,以前は間食をしているという患者さんには『うわー, こんな間食してるんや』って思っていたのが,(間食におかきを食べている患者さんが)3枚食べてたのを最近1枚にしてるんやで,って言って.その時にすごいねーって自然に,こう,ほんまに自然に言葉が出てきた」「自分で工夫して減らしてるんやね,っていう話を自分できいている時に,ちょっと脳内変化の変わったんかなって思って」
「私達,すごいできることよりも間食してるとか運動してないとかできない所をすごい見がちなので,できるほうの力っていうのを見るっていうのは,すごい勉強になった」「これ(セルフケア能力の要素を)使ってこんな力がいっぱいあるって分かるのは,すごい良いなと思いました」「本当にこの人は,これもできる,これもできる,って考えたらすごいあった」
[対象への援助方法の明確化]
「(駄目なところはちゃんと訂正しないといけないんですけど,その人を受け入れるところから,始めるのも大事かなと思いました」「(皆で患者さんの全体像を話し合い,その人が明確になってきたことで,その人に)どう,何をするべきなのかっていうのまで話し合えたと思う」
「(教育プログラムの前後のご自分の変化を尋ねたところ)情報のとり方.患者さんにどういう情報を聞けばいいとかそういうことを先輩とかの意見とか聞けたので変わった」
[看護実践の変化]
「「(教育プログラム前後の自分の変化を尋ねたところ)糖尿病患者さんの入院を担当した時に,以前は間食をしているという患者さんには『うわー, こんな間食してるんや』って思っていたのが,(間食におかきを食べている患者さんが)3枚食べてたのを最近1枚にしてるんやで,って言って.その時にすごいねーって自然に,こう,ほんまに自然に言葉が出てきた」「自分で工夫して減らしてるんやね,っていう話を自分できいている時に,ちょっと脳内変化の変わったんかなって思って」