研究グループ
研究メンバー
| 清水安子 | 大阪大学大学院医学系研究科・教授 ＜代表者＞ |
| 内海香子 | 岩手県立大学看護学部・教授 |
| 黒田久美子 | 千葉大学大学院看護学系研究科・准教授 |
| 瀬戸奈津子 | 関西医科大学・教授 |
| 正木治恵 | 千葉大学大学院看護学研究科・教授 |
| 脇幸子 | 大分大学医学部看護学科・准教授 |
| 中尾友美 | 聖マリア学院大学看護学部・准教授 慢性疾患看護専門看護師 |
| 吉田多紀 | JCHO大阪病院・糖尿病看護認定看護師・看護師長 |
| 石井秀宗 | 名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授 |
セルフケア能力測定ツールの開発プロセス
セルフケア能力の８要素の視点をもとにして、セルフケア能力を測定できる質問紙の開発を進めてきました。
開発のプロセスは下記の通りです。
●メタデータ分析による糖尿病患者セルフケア能力の要素の抽出
●糖尿病患者セルフケア能力測定項目の作成と専門家会議に基づく試案の作成
●この時点でセルフケア能力測定ツールは、【知識獲得力】２項目、【ストレス対処力】４項目、【サポート活用力】９項目、【モニタリング力】１３項目、【応用・調整力】１３項目【身体自己認知力】８項目、【自己管理の自己推進力】１０項目、【糖尿病をもちつつ自己実現する力】１０項目の計69項目でした。
●セルフケア能力測定ツール（試案）の使用による内容妥当性と実用可能性の検討
●http://medicalfinder.jp/doi/abs/10.11477/mf.7002100495?src=recsys
●実際に１９名の患者さんに回答してもらい、援助に活用してみました。＜測定にかかる時間の負担＞＜自己評価であることの限界＞などもありますが、＜対象理解や状況共有の機会＞＜患者の振り返りの機会＞＜援助課題の明確化＞など活用することで得られた成果も明らかとなりました。
●統計分析によるセルフケア能力測定ツールの信頼性・妥当性の検討
●http://medicalfinder.jp/doi/abs/10.11477/mf.7002100622
●３６８人の糖尿病患者さんにツールに回答してもらい、信頼性・妥当性の検討を行い、セルフケア能力測定ツールは【自分らしく自己管理する】１２項目、【自己管理の原動力】８項目、【モニタリング力】６項目、【応用・調整力】９項目、【知識獲得力】７項目、【サポート活用力】５項目、【ストレス対処力】７項目、７因子計54項目となりました。
●セルフケア能力測定ツールの短縮版の信頼性・妥当性の検証
●https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26284844
●現場で活用できるよう短縮版の作成を行いました。その結果、糖尿病患者セルフケア能力測定ツールは、【自分らしく自己管理する】【自己管理の原動力】【モニタリング力】【応用・調整力】【知識獲得力】【サポート活用力】【ストレス対処力】各々５項目で７因子３５項目となりました。
●パス解析によるセルフケア能力測定ツールと身体自己認知力の再検討
●https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5089640/
●第４段階の因子分析で、【身体自己認知力】は因子となりませんでした。しかし、セルフケア能力を捉えるために重要な視点であるため、改めてセルフケア能力の７因子と身体自己認知力の関係をパス解析を用いて分析したところ、身体自己認知力が【自分らしく自己管理する】や【自己管理の原動力】に直接影響しているという関係性が明らかとなっため、この結果をもって、【身体自己認知力】をセルフケア能力測定ツールに復活させました。この時点で、セルフケア能力測定ツールは、８因子４０項目となりました。
研究タイトルと論文
☆Study on the structural model of self-care agency in patients with diabetes: A path analysis of the Instrument of Diabetes Self-Care Agency and body self-awareness，1. Waki S，Shimizu Y，Uchiumi K，Asou K，Murakado N，Kuroda K，Masaki H，Seto N，Ishii H，Japan Journal of Nursing Science，3(4):478-486，2016年05月（http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jjns.12127/abstract;jsessionid=D337FEE88735119F2E3C994B3FA12D69.f04t03）
☆Reliability and Validity of a Shortened Version of an Instrument for Diabetes Self-Care Agency，2. Miyawaki Y，Shimizu Y，Uchiumi K，Asou K，Murakado N，Kuroda K，Masaki H，Seto N，Ishii H，Journal of Nursing Measurement，3(2)：326-335，2015年08月
☆糖尿病患者のセルフケア能力の要素を活用した看護師への教育プログラムの検討 吉田 多紀[中濱], 清水 安子, 宮脇 慈子, 瀬戸 奈津子, 大原 千園 日本糖尿病教育・看護学会誌 (1342-8497)20巻1号 Page5-15(2016.03)
☆糖尿病セルフケア能力測定ツール(修正版)の信頼性・妥当性の検討 清水 安子内海 香子, 麻生 佳愛, 村角 直子, 黒田 久美子, 瀬戸 奈津子, 正木 治恵, 石井 秀宗 日本糖尿病教育・看護学会誌 (1342-8497)15巻2号 Page118-127(2011.09)
☆糖尿病患者のセルフケア能力測定ツールの開発 試用結果に基づいた修正の試み 清水 安子, 黒田 久美子, 内海 香子, 森 小律恵, 麻生 佳愛, 村角 直子, 正木 治恵 日本糖尿病教育・看護学会誌 (1342-8497)13巻2号 Page146-157(2009.09)
☆【予防看護学研究の進展】 セルフケア研究と予防看護学 糖尿病患者セルフケア能力測定ツール開発研究を通して(解説/特集) 清水 安子看護研究 (0022-8370)40巻6号 Page533-538(2007.10)
☆糖尿病患者のセルフケア能力の要素の抽出 看護効果測定ツールの開発に向けて
清水 安子, 黒田 久美子, 内海 香子, 正木 治恵 千葉看護学会会誌 (1344-8846)11巻2号 Page23-30(2005.12)
（http://mitizane.ll.chiba-u.jp/metadb/up/assist1/n-0262.pdf）
